2011年11月4日金曜日

わたしなりの発掘良品『トップ・シークレット』(1984)

トップ・シークレット(1984)
Top Secret!
監督:ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー


冒頭、疾走する列車の中でオマー・シャリフ扮するスパイが敵の兵士に見つかり、屋根に逃れる。だが敵兵もすぐに屋根に現われ、逃れる場所はどこにもない。もはや万事休すというところで前方、屋根のすぐ上の高さに橋が現われる。列車の進行方向を背にした敵兵は橋の存在に気がついていない。オマー・シャリフ扮するスパイがほくそえむ。見ている前で橋は敵兵に激突し、そしてなぜか真っ二つに割れてしまう。敵兵は肩についた埃を払いながら襲い掛かってくるのであった。ということで全編、この調子。冷戦下の東ドイツへアメリカのロック歌手が訪問するという話なんだけど、この東ドイツというのがなぜか第二次大戦中のドイツそのまんま、視覚的に入り組んだトリックのようなギャグが無類に楽しい冗談映画超大作である。たしかヴァル・キルマーの劇場映画デビュー作品でもある。 
トップ・シークレット [DVD]

Tetsuya Sato