2012年5月31日木曜日

アメリ

アメリ
Le Fabuleux D'Amelie Poulan
2001年 フランス 121分
監督:ジャン=ピエール・ジュネ

ちょっと神経質な両親に育てられたアメリは空想へと傾斜する傾向があり、そのせいで大人になっても恋ができないでいる。ところがある日、リヨン駅の証明写真用のブースの下を棒で突っついている青年を見かけて心に感じ、近づくためにひどく迂遠な行動を選択する。
空想的な女の子、といっても空想の部分は控えめで、雲がウサギの格好だったりクマの格好だったり、写真が話しかけてきたり、といったくらい。本人は自分の問題をちゃんと把握している。アメリ役のオドレイ・トトゥはなかなかに魅力的。両親や勤め先のカフェの周辺、アパートのご近所といった周辺人物の書き込みが細かくて、その語り口が心地よくて面白い。作りが丁寧で、絵も美しくて、見ていて気持ちのいい映画なのである。



Tetsuya Sato