2012年8月22日水曜日

地球は壊滅する

地球は壊滅する
Crack in the World
1965年 アメリカ 96分
監督:アンドリュー・マートン

冒頭、アフリカのどこかの研究所が登場する。ここでは地下深くまで穴を掘っていて、その穴の底に目掛けて逆さに吊るした核ミサイルをぶちこんで、地殻の奥からマグマを取り出してそれをエネルギーに利用しようとしている。で、とりあえずやってみる。実験は成功したかのように見えたが地殻に重大な亀裂が発生して、そのせいで各地に地震が頻発する。このまま放置しておくと地球が壊滅してしまう、ということで亀裂の行く先を探り当てるとそこは火山島なのであった。ここでもう一度核爆発を起こせば亀裂は消滅するに違いない。科学者たちはそう考える。で、とりあえずやってみる。これは成功したかのように見えたが亀裂は消滅したのではなく、来たルートを戻り始めていた。出発点の研究所は壊滅し、ぐるっと回って弧を描いた亀裂からマグマを吹き出しながら地球の一部が飛び出して夜空には二つ目の月が浮かぶのである。
今からすれば乱暴でいいかげんな話だが、子供の頃に見てすごいと思った。改めて見ても地球と格闘している、という感じがけっこう出ていて悪くない(ミニチュア・ワークは記憶の中でかなり美化されていたが)。地球の破片がぐるぐる回転しながら月の横に並んでいく、というけったいな天体イメージもそれなりのものである。 



Tetsuya Sato