2012年8月16日木曜日

マイティ・ソー

マイティ・ソー
Thor
2011年 アメリカ 115分
監督:ケネス・ブラナー

オーディンの息子ソーはオーディンを継いでアスガルドの王となるものとされていたが、言わば若気によって過ちを犯し、オーディンの禁止を無視して氷の巨人の国を襲うので、オーディンによって力を奪われ、無敵のハンマー「ムジョルニア」を奪われ、罰としてニューメキシコへ落とされると、たまたま荒野に出て観測中であった天文学者ジェーン・フォースターの車にはねられ、病院へ運ばれて看護師と戦い、病院から抜け出してジェーン・フォスターの車にまたはねられ、「ムジョルニア」を取り戻すために砂漠を訪れてシールドに捕まり、捕らわれたソーの前にロキが現われて嘘を言い、ソーがジェーン・フォスターの仲間セルヴィグ教授によってシールドの手から救い出されると、そこへソーの仲間四人が現われて真相を告げ、ロキが送ったデストロイヤーが現われて町を襲い、ソーが命を投げ出す覚悟をすると、察するに過ちが許されて力と「ムジョルニア」がソーに戻り、ソーはオーディンを守るために四人の仲間とともにアスガルドへ戻る。
映画としては格別の瑕疵はなく、素材はそれなりに消化されてまとまっている。ナタリー・ポートマンが自然な様子でヒロインを演じていて、その様子は悪くないし、クリス・ヘムズワースも軽さのなかに風格のようなものを見せてはいるが、アスガルドの面々が全体にお上品なのが少しばかり気になった。北欧神話にありがちな磊落さが欠けているのである。オリジナルのコミックは未読だが、これはMARVELがそのように消化した結果なのだろうか。  





Tetsuya Sato