2013年4月13日土曜日

戦革機銃隊1945

戦革機銃隊1945
Straight Into Darkness
2004年 アメリカ 95分
監督:ジェフ・バー

1945年の西部戦線で空挺部隊の兵士が民間人を誤って殺害してトラウマを受け、戦前のフラッシュバックに逃げ込みながら無断離隊しているところを憲兵に見つかり、もう一人の脱走者とともに護送されているところで乗っているジープが地雷を踏んで憲兵が死ぬのでもう一人の脱走者とともに森へ逃れ、廃墟と化した無人の町や虐殺がおこなわれた村などを抜けて荒れ野にぽつんと建っている建物を見つけてそこへもぐり、ひとの気配を感じて待ち伏せたところが数で圧倒されて捕えられ、障害者の孤児ばかりを集めた孤児院を母体とするレジスタンス組織の拠点にいたことが判明し、そうしているとそこへ戦車を先頭に立ててドイツ軍一個小隊ほどが現われるので、二人の脱走兵は覚悟を決めて子供たちと一緒にドイツ軍との戦いを始める。
状況が変わる中盤過ぎまでは脱走兵二人が森をとぼとぼ歩いているだけで、心象などをフラッシュバックで織り込んで見せはするものの多少の退屈さは否めない。戦闘シーンも格別の迫力があるわけではないが、とりあえずは鑑賞に耐える水準にある。
『戦革機銃隊』というけったいな邦題はまったく意味がわからないが、"Straight Into Darkness"という原題に偽りはなく、暗澹とした雰囲気が全編にあふれ、ルーマニア・ロケとおぼしき風景はどこまでも陰々滅々としてうんざりするような効果を上げ、低予算ではあるものの一定の造形性をうかがうことは可能であり、戦争のグロテスクな様相はそれなりに表現されていると思う。子供たちを指揮する孤児院の院長役でデヴィッド・ワーナーが顔を出している。