2012年4月11日水曜日

ジーザス・クライスト・スーパースター

ジーザス・クライスト・スーパースター
Jesus Christ, Superstar
1973年 アメリカ 106分
監督:ノーマン・ジュイソン

イエスの受難を描くロックオペラの映画化。冒頭、砂漠を背景に60年代風のぺかぺかした音が流れ始めると、期待は否応もなく盛り下がり、時間とともに予感はそのまま的中していく。スーパースターという世俗的な枠をはめ込まれたイエスはフラワーピープルな取り巻きを連れてただ物質的な次元を徘徊し、奇妙に役割を強化されたユダがイエスに対立する形でエゴイズムを賛美する。日曜学校への反発だけで作られたような内容で、ノーマン・ジュイソンの演出は60年代的な灰汁のみを感じさせ、ロイド・ウェッバーの音楽は 『オペラ座の怪人』 と同様、というか、それ以上に退屈である(ヘロデ王のレビューはちょっと笑えたが)。それにしてもユダがアフリカ系でマグダラのマリアがアジア系、というのには何か意味があったのか。 


ジーザス・クライスト・スーパースター [VHS]

Tetsuya Sato