2012年12月26日水曜日

地獄の変異

地獄の変異
The Cave
2005年 アメリカ・ドイツ 97分
監督:ブルース・ハント

カルパチア山中に巨大な洞窟が発見され、洞窟ダイバーを中心とする探検隊が送り込まれるが、爆発事故によって入り口をふさがれ、出口を求めてさまよっていると地底世界に適応した怪物に襲われる。
けったいな邦題がくっついているけど、邦題から予想されるようなC級ではなく、それなりの予算をかけて真面目に作られた映画である。実際のかなり大きな洞窟や地底湖でロケがおこなわれており、その映像だけでも見ごたえがあるし、登場人物も専門家ばかりで余計な悶着はあまりない。『ディセント』のような素人のパーティでも『スタッグ』のようなおばかの集団でもないのである。わたしの場合、行動する場合でも手順がしっかり決まっていて、行動に先立ってチェックリストを確認する、というだけでなんとなく評価が高くなる、という傾向があるけれど、それをそれらしく見せるだけでもそれは技術だと思うのである。ただし演出はやや平板で盛り上がりに乏しく、モンスターの造形は不気味さで『ディセント』の勝ち。




Tetsuya Sato