2012年12月13日木曜日

エリック・ザ・バイキング

エリック・ザ・バイキング
Eric the Viking
1989年 イギリス 104分
監督・原作・脚本:テリー・ジョーンズ

神々の黄昏の時代、太陽は隠れ、地上には夏も冬もなくなり、人々は争いに生きて平和を顧みようとしない。ヴァイキングのエリックもまた仲間とともに遠征をおこない、略奪、殺人などをおこなっていたが、さらにレイプに取りかかろうとしたところで、これは野蛮すぎるのではないか、と疑問を抱き、占い師を訪れて予言を聞き、神々の黄昏を終わらせるために仲間とともに伝説の国ハイブラジルを求めて旅立っていく。その話を聞いた鍛冶屋は争いが終われば鍛冶屋が困窮すると考え、すべての鍛冶屋の利益のためにエリックのたくらみを領主「黒のハーフダン」に密告し、するとハーフダンも腰を上げてエリックの船を追うのであった。
エリックがティム・ロビンス、酷薄な領主ハーフダンがジョン・クリーズ(楽しんでいる)、そのハーフダンの船で漕ぎ手を鞭で打っているのがなぜか関根勤である。
テリー・ジョーンズの演出は必ずしもうまくはないが、 ヴァイキング グ船で出発するにあたっては左右両舷で重量のバランスを取るとか、出発するとバイキングたちが船酔いを起こして船縁から顔を出して吐きまくるとか、その ヴァイキング 船にはなぜかキリスト教の伝道師(フレディー・ジョーンズ)が乗船していて忘れずに布教に務めているとか、南の国ハイブラジルが芸術に届かずに苦悶しているとか、けったいなアイデアが満載されているし、人物造形もそれなりに面白いという具合で、決して悪くはないのである。





Tetsuya Sato