2015年1月29日木曜日

Plan-B/ 秘術

S2-E28
秘術
 古代の墳墓で発見されたミイラが外国の貨物船に積み込まれた。これはあってはならないことだった。秘儀を守る司祭は貨物船に忍び込んで、古代の呪術を使って数人の甲板員を味方にした。刃向う者を殺して船倉に下りると棺を納めた箱を開き、棺を立てて復活の呪文を唱え始めた。船はすでに沖へ出て、外国の港を目指して進んでいた。大音響を立てて棺の蓋が倒れ、棺のなかのミイラから赤い霧のようなものが噴き出した。司祭も甲板員も霧を吸ってすさまじい苦痛に襲われた。皮膚の下で肉が波打ち、腕や脚の形が変わり、顔の下から新たな顔が、爪の下から新たな鋭い爪が現われ、人間の姿をすっかり捨てると船倉から出て船員たちを襲い始めた。船長は部下にピストルを与えた。しかし鉛の弾は効果がない。船員の死体を越えて怪物たちがブリッジに近づいていくる。船長は生き残った部下に退船を命じる。無線室では通信士が救難信号を打電していた。

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