2015年1月11日日曜日

シン・シティ 復讐の女神

シン・シティ 復讐の女神
Sin City: A Dame to Kill For
2014年 アメリカ/キプロス 103分
監督:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー

他人の浮気の現場をカメラに収めていたドワイト・マッカーシーは昔の女エヴァから呼び出されて心を浮き立たせ、またたく間にエヴァの魅力に取り込まれてエヴァの手中にはまってエヴァの思うままに操られて警察に追われることになり、踊り子のナンシー・キャラハンはハーティガンの幻影に見守られながらロアークへの殺意を募らせてピストルを握り、鞄にコインを詰め込んだ賭博師のジョニーはロアークにポーカーで勝負を挑む。 
ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、パワーズ・ブース、ブルース・ウィリスが一作目に続いて顔を出し、ドワイト・マッカーシーがジョッシュ・ブローリン、ジョニーがジョセフ・ゴードン=レヴィット、エヴァが『300 帝国の進撃』とほぼ同じメイクのエヴァ・グリーン、一瞬だけ顔を出す闇医者がクリストファー・ロイド、ほかにレイ・リオッタ、特殊メイクでなにがなんだかわからなくなっているステイシー・キーチ。出演者はみんな楽しそうで、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが凶悪な表情を披露するところが印象に残った。グラフィック・ノベルをベースにした特異な視覚表現は相変わらずだが、一作がグラフィック・ノベルをその表現形式に沿って映画にしたものだとすれば、今回はいったん映画にしたものをグラフィック・ノベルに近づけようとしているように見える。アクションはさらに様式化し、色彩はより単純化し、背景はさらに薄っぺらになっていて、そうしたことを3Dでやっているせいでなにやらひどくややこしいが、絵はとにかく面白い。この路線がこのまま進んだ場合、次に何が出てくるのか、というのは非常に興味深いところだと思う。 

Tetsuya Sato