2012年7月10日火曜日

パレスチナ

パレスチナ
Kurtlar Vadisi Filistin
2011年 トルコ 111分
監督:ズベイル・シャシュマズ

イスラエルにモシェ・ベン・エリエゼルという司令官がいて、イスラエルの強さを世界に示すためにガザ支援船『ガヴィ・マルマラ』強襲を命令するとポラットが二人の仲間とともに早速パレスチナに乗り込んできてモシェを殺すと宣言し、制止しようとしたイスラエル兵と交戦しながら東エルサレムを駆け抜けてパレスチナ人の知人の家に潜伏し、一方、ポラットの潜入を知ったモシェ・ベン・エリエゼルは配下の部隊をパレスチナに送り込み、そこでイスラエル軍とパレスチナ警察が交戦を始め、ポラットとその仲間も戦闘に加わり、イスラエル兵多数を死傷させて潜伏場所を変え、パレスチナにあるイスラエル軍の拠点に襲撃を加え、怒ったモシェ・ベン・エリエゼルがパレスチナに迫害を加えると基地に乗り込んでいってパレスチナ人捕虜多数を解放した上で武器を与え、最後はイスラエル軍と武装したパレスチナ人市民の市街戦。
『イラク 狼の谷』の続編で、今回はイスラエルが悪の帝国なのである。
例によってプロットはあってなきがごときしろものだし、主役のネジャーティ・シャシュマズはあいかわらずの大根ぶりで魅力がないが、製作費がだいぶ増えている様子でクライマックスの市街戦などは迫力のある仕上がりになっている。
市街戦に投入されるイスラエル軍の戦車はおそらくM60ベースのSABRAであろう。あと、IMI タボールが一瞬だけど登場する。市街戦は投石から始まってイスラエル軍が白燐弾を撃ち込むとパレスチナ側が小火器、火炎瓶で応戦し、イスラエル軍がSH60を投入するとポラットがロケットランチャーで撃墜する。SH60の墜落シーンはフルスケールのモックアップをクレーンで落としているようだが、これもなかなかの迫力であった。映画としては二級品だが、やる気は認めなければならないと思う。 




Tetsuya Sato