2012年7月7日土曜日

カティンの森

カティンの森
Katyn
2007年 ポーランド 122分
監督:アンジェイ・ワイダ


1939年のドイツ、ソ連によるポーランド侵攻から翌年のカティンの森、43年のドイツ軍による現場の発掘、ポーランド解放後および人民共和国成立後のカティンの森にかかわる問題を中心に現代史におけるポーランドを総括する。槍騎兵大尉の妻が全体を貫通するヒロインとして登場するが、人物は状況に応じて入れ替わり、それぞれの状況において素描される。説明はしばしば省かれるが、絵はきわめて雄弁である。まず冒頭、失礼ながら、高齢の監督の手つきとは思えないダイナミックな描写に感心した。終盤、カティンの森の当時の状況がきわめて淡々とした場面となって登場するが、淡々としているだけにかなりこたえる。




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Tetsuya Sato