2012年3月18日日曜日

長ぐつをはいたネコ

長ぐつをはいたネコ
Puss in Boots
2011年 アメリカ 90分
監督:クリス・ミラー


長靴をはいたネコで首に賞金がかかったプスはジャックとジルの夫婦が持つ魔法の豆を狙うが、そこへ現れた謎のネコによって邪魔され、謎のネコを追っていくとネコの巣窟にたどりつき、そこで謎のネコとダンス対決をしたところ、謎のネコの正体はメスネコのフワフワーテであることがわかり、相手がメスであることがわかるとプスはとたんに態度を変えるが、そのプスの前に現われたのは古い因縁のあるハンプティ・アレクサンダー・ダンプティで、ハンプティ・ダンプティは魔法の豆を奪ってしかるべき場所に豆を植えて、魔法の豆の蔓を伸ばして雲の上の巨人の城に侵入し、金の卵を奪う計画を語り、古い因縁によってプスはハンプティ・ダンプティの誘いに背を向けるが、フワフワーテの誘いに乗って一味に加わり、ジャックとジルから魔法の豆を奪い取ると、それをしかるべき場所に植え、魔法の豆の蔦を伝って雲の上の巨人の城を訪れて金の卵を産むガチョウのヒナを発見し、それを奪って地上に戻ったところで陰謀の全貌があきらかになる。『シュレック』シリーズからのスピンアウトで、監督も『シュレック3』のクリス・ミラー。『シュレック』シリーズである種の批評性を発揮していた夾雑物を剥ぎ取って、かなりすっきりとしたピカレスク・ロマンとしてまとめているが、そのすっきりとしたところが正直すぎて、見ていてどうにも物足りないし、背景の類似から『ランゴ』との比較になると、これはどうにも分が悪い。ひどくあっさりしているのである。ただ、ネコ成分はそれなりにたっぷりと入っていて、プスのほかにもネコがたくさん登場してなにやらにゃらにゃらしているのを見るのは楽しいし、ガチョウのお母さんもそれなりの迫力で登場する。 




Tetsuya Sato