2016年4月21日木曜日

トポス(162) ヒュン、剣を抜いて敵と戦う。

(162)
「俺は運命を受け入れている。俺は世界を救う英雄になる。だから俺は邪悪な黒い力と戦うんだ」
 エルフによって鍛えられた魔法の剣はブラスターの炎もはじき返した。白熱する光子魚雷も都合よく跳ね返した。ロボットたちは粉砕されて部品を散らし、跳ね返された光子魚雷の直撃を食らって蒸発した。ヒュンが剣を振るだけでロボットの軍団が押し戻された。果敢に進むヒュンを追って革命派の兵士たちが突撃した。ロボットの軍団は退却に移り、そこに生じた空隙にオークの軍団がなだれ込んだ。ヒュンがオークに斬りかかった。襲いかかるオークの兵士を片っ端から斬り捨てていった。一団のオークがヒュンの背後に現われた。輪を作りながら距離を縮めて、夢中になって戦うヒュンを囲んだ。一瞬の隙に狙いをつけて、オークの兵士がヒュンに向かって突進した。クロエのショットガンが火を噴いた。エルフが作った魔法の弾がオークの群れをなぎ倒した。
「ろくでなし」クロエが叫んだ。「いったいいままで、どこにいたのよ?」
「助かったぜ。俺にはやっぱりお前だけだ」
「この屑野郎」
 ヒュンがオークを斬り倒した。クロエがショットガンの引き金を引いた。オークの兵士がばたばたと倒れた。
「革命万歳」
 革命派の兵士たちが歓声を上げた。クロエが兵士たちに銃口を向けた。ショットガンが火を噴いて、革命派の兵士たちがばたばたと倒れた。
「何しやがるんだ」ヒュンが叫んだ。
「こいつら、敵よ」クロエが叫んだ。
「そうだったのか」
 ヒュンが革命派の兵士たちに斬りかかった。革命派の兵士たちを斬り捨てながらヒュンが叫んだ。
「俺は運命を受け入れている。俺は世界を救う英雄になる。だから俺は邪悪な黒い力と戦うんだ」

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