2015年9月22日火曜日

博士と彼女のセオリー

博士と彼女のセオリー
The Theory of Everything
2014年 イギリス 124分
監督:ジェームズ・マーシュ

1963年、ケンブリッジの大学院で理論物理学を専攻するスティーブン・ホーキングはパーティで出会った女性ジェーン・ワイルドに関心を抱き、ジェーンから確率は低いと言われたにもかかわらず恋愛関係に発展させるが、間もなく筋萎縮性側索硬化症が発症して余命二年と宣告され、そのことからジェーンとの関係を破棄しようと試みるが、ジェーンから愛を告白され、やがて結婚、特異点定理を発表して博士号を取得し、ジェーンとのあいだに長男長女をもうけ、一方ジェーンは育児の負担に加えて夫の面倒を見る負担を引き受け、限界を感じたところで母親の勧めにしたがって教会の聖歌隊に加わると、そこで指揮をするジョナサン・ヘリヤー・ジョーンズと知り合い、ジェーンに関心を抱いたジョナサンはジェーンの苦境を知ってホーキング家に入り込み、ホーキング一家の面倒をあれやこれやと見ているうちにジェーンは次男を出産、そのせいで親族によからぬ憶測が流れ、ジョナサンは身を引くことになり、一方ホーキング博士は声を失い、介護のために雇われたエレイン・メイソンに関心を抱き、愛を失ったジェーンは別居してジョナサンとの生活に入る。
エディ・レッドメインの演技はたしかにすごいが、ジェーンを演じたフェリシティ・ジョーンズの演技も印象に残る。演出は的確でリズム感があり、誠実で頼もしい。ほぼ四半世紀にわたる背景の変化を美術がよくまとめている。 



Tetsuya Sato