2015年5月26日火曜日

Plan-B/ 処分

S5-E24
処分
 飼っていた馬が死んだので、男は馬の死骸を鍛冶屋に運んだ。鍛冶屋は男の馬を生き返らせた。すると前よりも力が強くなり、前よりも鋤を上手に牽くようになった。男が喜んでいるのを見て隣の男が理由をたずねた。男が理由を説明すると隣の男は自分の馬を殺して鍛冶屋に運んだ。鍛冶屋は隣の男の馬を生き返らせることができなかった。前よりも力が強くなり、前よりも鋤を上手に牽くようになったが、馬は死んだままだった。腐敗が進むと悪臭を放つようになり、そのうちに腹が破れてそこから腸がはみ出してきた。村の人々はたまりかねて隣の男に詰め寄った。隣の男は馬を処分することに同意して、銃を持ち出して馬を撃ったが、一度殺した馬をもう一度殺すことはできなかった。死んだ馬は隣の男を蹴り殺した。

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