2013年1月11日金曜日

ポルターガイスト

ポルターガイスト
Poltergeist
1982年 アメリカ 114分
監督:トビー・フーパー

カリフォルニアの新興住宅地クエスタ・ヴェルデで不動産会社に勤めるスティーヴ・フリーリングは妻ダイアン、長女、長男、次女とともににぎやかに暮らしていたが、間もなく家に怪異が起こって家具や食器が勝手に動くようになり、それを目撃した妻ダイアンは激しく興奮し、察するにきわめておおらかな女性なのであろう、さしあたり害はないと判断する。しかしある嵐の晩のこと、子供部屋の外にある古木が暴れて長男を襲い、一家があわてているあいだに次女キャロル・アンが子供部屋のクローゼットに飲み込まれ、キャロル・アンは姿を消して、ただ助けを求める声だけが走査線の流れるテレビから聞こえるようになったので、一家は大学の超心理学研究室に助けを求め、レッシュ博士を筆頭とするチームは現地を訪れて現象のあまりの凄まじさに驚愕し、さらに恐ろしい体験もして、問題を解決するために霊媒のタンジーナ・バロンズを呼び寄せる。タンジーナ・バロンズは家のなかを歩いて霊界との接点をさぐり、入口と出口を発見するとキャロル・アンを救うためにロープを腰に結わえたダイアン・フリーリングが霊界へ進み、キャロル・アンを救ってこちらの世界へ生還を果たすが、クエスタ・ヴェルデは土地開発業者によって冒涜された土地であったため、さらに恐ろしい現象が襲いかかる。
脚本はスティーブン・スピルバーグ、特殊効果はリチャード・エドランド。ポルターガイスト現象が起こる場所に陽気で騒々しい一家が住んでいるので目立った害のないうちにはそれほど気にならない、という視点は面白い。現象の個々の描写は丹念におこなわれているが、全体に一貫性を欠き、造形としてはハロウィーンパーティーのような雰囲気があって、何かの怪異を目の当たりにしているという感じではない。母親役のジョベス・ウィリアムズの好ましい熱演ぶりは記憶に残る。





Tetsuya Sato