2014年10月21日火曜日

悪の法則

悪の法則
The Counselor 
2013年 アメリカ/イギリス 118分
監督:リドリー・スコット

エルパソ在住のある弁護士が友人レイナーの紹介で麻薬カルテルの仕事に一枚からむことになり、実際のところどうからんだのかがよく見えないものの、レイナーの愛人マルキナがカルテル側の妙にややこしい手続きの隙をついてアメリカに運ばれた商品を奪い、商品は回収されるものの、カルテルはレイナーを始末して弁護士の婚約者ローラに手を伸ばし、弁護士はローラを救うために泣きながらメキシコに飛んでカルテルを相手に交渉しようと試みるが、カルテルは交渉を拒んで弁護士が現実を受け入れていないと説教をする。 
弁護士がマイケル・ファスベンダー、ローラがペネロペ・クルス、マルキナがキャメロン・ディアス、レイナーがハビエル・バルデム、事件が起こるとさっさと逃亡にかかるディーラーがブラッド・ピット。脚本はコーマック・マッカーシーのオリジナルらしいが、コーマック・マッカーシーというブランドを着ていなかったら、どんなプロダクションも手を出さなかったのではあるまいか。いまさらないようなプロットに小学生が考えたような文学的対照性がたっぷりとまぶしてあって、知ったかぶりが目立つダイアログは幼稚で冗長で、それをまた面白いことにリドリー・スコットが奇妙な脚本至上主義に耽って映像化をして、絵を単なる説明に落としている。ばかばかしい。 


Tetsuya Sato