2014年1月31日金曜日

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主
Odd Thomas
2013年 アメリカ 96分
監督:スティーヴン・ソマーズ

ピコムンドという小さな町のダイナーでコックをしているオッド・トーマス(本名)には死者が見えるという特殊な能力があって、死者の導きにしたがって殺人事件などを解決していたが、災厄を好む悪霊多数が群がっていることに気がついて直観がおもむくままに調べていくと郊外の小屋を根城にしている怪しい男にたどり着き、なじみの警察署長に事情を話して男を監視下に置く一方、さらに情報を集めていくとなにやら大量殺戮が計画されているらしい、ということがわかり、もっぱら直観を頼りに犯人に迫る。 
オッド・トーマスがJ.J.エイブラムズ版『スター・トレック』でチェコフを演じているアントン・イェルチン、警察署長がウィレム・デフォー。
主人公は自分の特殊能力についてまったくまごついていないし、状況への対処の仕方も心得ていて、町の警察署長はそこのところを心得ていてきちんとかばいながら使っているし、主人公の恋人も主人公をきっちり信頼しながら心配もする、という感じで余計な停滞がまったくないところが好ましい。ソマーズの演出は手際がよくて、アクションもグロテスクなところもほんのりしたところもしんみりしたところも目配りよくまとめていて好感が持てる。ふつうに面白いと言えば失礼になるかもしれないが、かっちりと作られていてふつうに面白く仕上がっている映画というのは実はそれほど多くはない。 


Tetsuya Sato