2013年12月11日水曜日

ラスト・デイズ

ラスト・デイズ
Los ultimos dias
2013年 スペイン 100分
監督:アレックス・パストール、ダビ・パストール

屋外に出ることができなくなる、出ると発作を起こして死ぬ、という症状が次第に世界に広まっていって、バルセロナでプログラマをしているマルク・デルガドは出勤したままオフィスのある建物から出ることができなくなり、同じように閉じ込められた人びとと協力して地下鉄の線路に出る穴をあけ、地下鉄と線路をたどって無法状態の地下世界をくぐり抜けると恋人のフリアを探して自分のアパートにたどり着くが、そこにはすでに見知らぬ一家が住みついていたので地下に戻ってさらにフリアを探し続ける。 
監督は『フェーズ6』のアレックス・パストールとダビ・パストール。演出は淡々としているが表現はおおむねにおいて洗練されており、荒廃した世界の描写は見ごたえのあるものになっている。撮影も非常に美しくて、スーパーマーケットでの戦いの手持ちカメラによるワンショットには感心した。主人公がどう考えても短気すぎる、ところどころで背景や状況描写の詰めが甘い、などの欠点があるが、エンディングがはらんだ絶望と再生への期待はとても感動的。 
ラスト・デイズ [DVD]
Tetsuya Sato