2013年8月3日土曜日

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー
2008年 日本 113分
監督:本木克英

二浪して京都大学に入った安倍明は五月病でへこんでいるところで京都大学青竜会というサークルから誘いを受け、なんとなく新歓コンパに参加したところ、そこに現われた早良京子に言わばひとめぼれをして早良京子が青竜会に入るというのでそのまま入会したところ、この青竜会というのは京都産業大学玄武組、龍谷大学フェニックス、立命館大学白虎隊と並んで千年の伝統を持つホルモーをおこなう団体で、新入会員はまずオニ語の特訓を受け、吉田神社で儀式をおこなうとついにオニが見えるようになるので、このオニをあやつって立命館大学白虎隊が率いるオニと戦ったところ、安倍明の友人高村幸一の立ち往生で惨敗、このせいで安倍明は同じく新入会員でいささか粗暴だが主戦力である芦屋満との関係を悪化させ、早良京子と芦屋満が恋愛関係にあることを知っていよいよ芦屋満への敵意をつのらせ、ただ青竜会は事実上退会できないような事情があることから規約17条を盾にチームの分割を試みたところ京都上空に暗雲が漂い、神々がお怒りになっている、ということで安倍明のチームと芦屋満のチームが神々の怒りをなだめるためにホルモーをおこなう。 
例によって、ということになるが、カメラワークが雑で絵が説明以上のものではない、というのが気になった。加えて恋愛にかかわる部分で微妙に長さを感じたが、それでも演出は安定しているし、学生の生態がいかにもそれらしく描かれているし、生活の細部の描写が楽しいし、京都という背景を余さずに使っているし、ホルモーもなかなかにばかばかしいし、ということでこれは拾い物であった。 


Tetsuya Sato