2016年11月13日日曜日

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
Jack Reacher: Never Go Back
2012年 中国/アメリカ 118分
監督:エドワード・ズウィック

凄腕、というよりもどちらかと言うとトラブルを引き寄せる傾向があるジャック・リーチャーはとある事件で陸軍憲兵隊のスーザン・ターナー少佐の知己を得ることになり、ターナー少佐を食事に誘うためにワシントンDCを訪れたジャック・リーチャーはターナー少佐がスパイ容疑で逮捕されたことを知り、ターナー少佐の弁護官ムーアクロフト大佐を訪れるが、ジャック・リーチャーは事を穏便に済ませようとするムーアクロフト大佐の姿勢を批判、ジャック・リーチャーの言葉に触発されたムーアクロフト大佐はターナー少佐の事件の関連情報をジャック・リーチャーに伝え、するとムーアクロフト大佐は何者かによって速やかに殺害され、ジャック・リーチャーはムーアクロフト大佐殺害の嫌疑で収監され、そこでただちに反撃に出ると同じ拘置所にいたターナー少佐を救出して二人で脱獄、一連の事件の背後軍事会社パラソースの存在があることを嗅ぎ取り、ジャック・リーチャーの娘である可能性が疑われる少女サマンサを仲間に加えると路銀の不足を克服しながらニューオーリンズに飛び、事件の証人を探し当て、群がる暗殺者を撃退して真相を暴く。
監督はクリストファー・マッカリーからエドワード・ズウィックに交代し、敵も謎の地上げ屋から謎の軍事会社に代わったせいか(あるいは原作自体の世代の変化による影響か)、一作目にあった古めかしいB級テイストはおおむね消えてふつうにA級のアクション映画になっている。一作目をあくまでも基準にするなら、良くも悪くも癖が消えている、ということになるのかもしれないが、この二作目の仕上がりも間違いなく一級である。ロバート・デュヴァルにヘルツォークといった前作の強烈な顔ぶれがない一方、こちらではトム・クルーズとタイマンを張るコビー・スマルダーズが実にいい感じで、監督がエドワード・ズウィックだから、ということになると思うけど、ふつうならもたもたしそうなところを余計な手間を取らないし、余計な手間を取らないという点ではコビー・スマルダーズ扮するターナー少佐は言うまでもなく、14歳の少女サマンサまでが有能で、逃げるときには転んだりしないで全速力で突っ走る。 
Tetsuya Sato