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「わたしは火を噴く山に近づいていった」とギュンはいつも話していた。「オークやトロールの死体が転がる中を、戦闘機械の残骸の間を、縫うように歩いて火を噴く山の中腹の巨大な壁に近づいていった。わたしは壁に沿って進んで裂け目を探した。邪悪な黒い力がひそむ裂け目を探した。そしてわたしは見つけ出した。邪悪な黒い力がひそむ裂け目を、このわたしが見つけたのだ。そしてわたしは」とギュンはいつも話していた。「そこで邪悪な黒い力と対面した」
「わたしは邪悪な黒い力だ」と邪悪な黒い力が言った。「ギュンよ、そなたの英雄的な働きによって大宇宙の偉大な力の邪悪な野望は打ち砕かれた。わたし、邪悪な黒い力は感謝のしるしとしてそなたに大将軍の称号を授ける。よって今後は大将軍ギュンと名乗るがよい。だが大将軍ギュンよ、まだ戦いは終わったわけではない。わたし、邪悪な黒い力の支配に抗おうとする者たちがいる。わたし、邪悪な黒い力の配下を根絶やしにして、わたし、邪悪な黒い力を封印しようとたくらむ者たちがいる。大将軍ギュンよ、そなたはその者たちを滅ぼして、わたし、邪悪な黒い力の福音を全世界に広めるのだ。見事成功した暁には、わたし、邪悪な黒い力は感謝のしるしとしてそなたに大元帥の称号を授けるであろう」
「そしてわたしは」とギュンはいつも話していた。「自分の使命を知ったのだ。邪悪な黒い力の支配に抗う者を滅ぼすのだ。それが何者であろうと容赦なしに滅ぼすのだ。事を起こすにあたっては、わたしはわたしが自在に使える尖兵を必要とした。そこでわたしはピュンをただちに呼び戻した」
Copyright ©2015 Tetsuya Sato All rights reserved.
「わたしは邪悪な黒い力だ」と邪悪な黒い力が言った。「ギュンよ、そなたの英雄的な働きによって大宇宙の偉大な力の邪悪な野望は打ち砕かれた。わたし、邪悪な黒い力は感謝のしるしとしてそなたに大将軍の称号を授ける。よって今後は大将軍ギュンと名乗るがよい。だが大将軍ギュンよ、まだ戦いは終わったわけではない。わたし、邪悪な黒い力の支配に抗おうとする者たちがいる。わたし、邪悪な黒い力の配下を根絶やしにして、わたし、邪悪な黒い力を封印しようとたくらむ者たちがいる。大将軍ギュンよ、そなたはその者たちを滅ぼして、わたし、邪悪な黒い力の福音を全世界に広めるのだ。見事成功した暁には、わたし、邪悪な黒い力は感謝のしるしとしてそなたに大元帥の称号を授けるであろう」
「そしてわたしは」とギュンはいつも話していた。「自分の使命を知ったのだ。邪悪な黒い力の支配に抗う者を滅ぼすのだ。それが何者であろうと容赦なしに滅ぼすのだ。事を起こすにあたっては、わたしはわたしが自在に使える尖兵を必要とした。そこでわたしはピュンをただちに呼び戻した」
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