ボルケーノ in ポンペイ 都市が消えた日
Pompei
2007年 イタリア 182分 TV
監督:ジュリオ・バーセ
ローマの騎兵隊長マルクスはめでたくヴァレリアと婚約するが、その直後に東方属州へ派遣されて戦闘(ユダヤ戦争?)で倒れて捕虜なり、数年後、ポンペイに帰還すると先般の震災で両親を失ったヴァレリアは偽の登記書類によって家を奪われて兄夫婦とともに造営官の家で働く奴隷となっていて、親切な造営官はマルクスの話を聞いてヴァレリアとその兄夫婦を奴隷から解放することを約束するが、その晩、造営官は何者かに殺害され、近くにいたヴァレリアの兄が犯人として逮捕され、奴隷による殺人事件であることから兄とともに造営官のほかの奴隷も処刑される可能性があると判明するとマルクスはヴァレリアを救うためにローマへ走ってティトゥス帝に直談判して捜査権を手に入れてポンペイに戻り、造営官殺害の謎に迫っていくと造営官の書斎から黙示録の一節を記した断片が見つかり、ポンペイ市内に潜伏するキリスト教徒からの情報を得ると断片は全部で四つになり、その裏に記された地図から先般の震災で失われた記録保管所がそのまま地中に埋もれていることがあきらかになり、マルクスはヴァレリアの家を奪った詐欺行為の証拠をつかんでその犯人であるポンペイの執政官が造営官殺害の犯人であると推測し、そのころヴァレリアはその執政官が皇帝暗殺をたくらんでいることを知り、知らせを受けたマルクスは友人の護民官ティベリウスのもとへかけつけるが、ローマの大火によって両親を失い、キリスト教徒に憎しみを抱き、帝国の腐敗を嘆くティベリウスは皇帝暗殺計画の一味であったので、マルクスは捕えられて地下牢につながれ、ヴァレリアは邪心を抱くポンペイの執政官の寝室へ連れ去られ、執政官の手がヴァレリアのふとももに迫ってあわやというところでヴェスヴィオ火山が大爆発。
長さ不明のオリジナルを3時間に縮めた短縮版で火山の爆発までにおよそ2時間半、ポンペイとして登場するのは別のテレビシリーズで使われたローマのセットではなかろうか。中身はまったくの昼メロで、悪いやつはひたすらに悪く、火山が爆発すると悪いやつの頭に破砕物が降り注ぐ。降り注ぐ火山灰、降り注ぐ噴石などの描写にはいちおうの力が入っているが、爆発や火砕流のCGはテレビ映画としてもかなり粗い。
Tetsuya Sato