2014年6月19日木曜日

ハリケーン・コースト

ハリケーン・コースト
Virtual Storm/Storm Watch
2002年 アメリカ 100分
監督:テリー・カニンガム

人工衛星から気圧を操作して嵐を軍事利用するシステムが完成する。ちょうどその頃ネットのバーチャル・ゲームで名プレイヤーぶりを発揮していた少年ハッカーは個人情報を改変するぞと何者かに脅されて件のシステムを完成させたベンチャー企業へのハッキングを強要され、仕方がないのでそうしていると人工衛星の監視用コンピューターだかなんだかがわけのわからない状態になって、しかも太平洋上にはいきなり巨大な嵐が出現してそれがアメリカへ近づいてくる。察するに人工衛星が暴走でもしたのであろうが登場人物は誰一人としてそのあたりの状況を説明してくれないのでまあいいかなどと思っていると、ハッキングをした少年とテレビのリポーターがなにやら調べ事をして実はネットのバーチャル・ゲームを開発したのもそのベンチャー企業で嵐を発生させた黒幕にもゲームを介してアクセスできるということが判明して、つまりベンチャー企業の内部に黒幕がいるらしい、ということなので実際に乗り込んでみるとそんな奴はどこにもいなくて、実は気象観測用のプログラムがいろいろと気象を観測しているうちに自分を救世主だと思い込んでシステムを乗っ取り、嵐を起こして人類の38パーセントだかを滅ぼそうと企んでいたのであった。そこで少年ハッカーはゲームにもぐり込んでプログラムと対決することになって、ところが相手はどうやら使用期限付きのプログラムだったみたいで(お試し版か?)、最後にシステム日付を未来に書き換えてやっつける。
簡単なヘッドマウント・ディスプレイを装着しただけでなんであんな風に見えるのか、とか、システム日付を書き換えたくらいでなんでこのコンピューターは火を吹くのか、とか、そもそも何が起こっていたのか、とか、いろいろと疑問の多い内容だけど、パトカーを4台も走らせたりとかヘリコプターを低空で2機飛ばしたりとかSWATを3人も登場させたりとか、この種の映画としては破格にお金がかかっている。で、結局、嵐は上陸しないのである。 


Tetsuya Sato