This Is the End
2013年 アメリカ 107分
監督:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ
ジェームズ・フランコが新居でパーティを開いている、ということでセス・ローゲンがジェイ・バルシェルを誘って出かけていくと、そこにはジョナ・ヒルにエマ・ワトソン、マイケル・セラやリアーナなどセレブ多数が参加していて、なんとなくその場に馴染めないジェイ・バルシェルがセス・ローゲンを誘って近所のコンビニまでたばこの買い出しに出かけていくと、いきなり天変地異が始まって地上は大混乱に陥り、青い光が天から注いで人間を吸い上げていくので、セス・ローゲンとジェイ・バルシェルはあわててジェームズ・フランコの家に駆け戻るが、そこでも異変が始まってジェームズ・フランコの家の前に巨大な穴が開いてパーティー客を次々に飲み込み、見ればハリウッドはかなたまで炎上しているという有様なので、生き残ったセス・ローゲン他は生き延びるために家に立てこもるが、そうしているといろいろ恐ろしいことになってくる。生き残ったエマ・ワトソンがレイプされないようにという無用な心配を始めると、話の経緯からレイプされると思い込んだエマ・ワトソンが斧をつかんで襲いかかってきたりするのである。
主要な出演者は全員が自分役で、思い上がりの激しいジェームズ・フランコをジェームズ・フランコが、とてつもなく嫌味なジョナ・ヒルをジョナ・ヒルが、無責任で無定見なのに理由もなくひとに好かれるセス・ローゲンをセス・ローゲンが、恥知らずな性豪のマイケル・セラをマイケル・セラが演じている。チャニング・テイタムについては触れたくもない。この頭のゆるい連中が手前勝手なことをしていると家の外では冗談抜きで審判の日が始まっていて、そのビジュアルイメージはなかなかにすごいし、そういうことが起こっているのを知らずに家にこもって、退屈したあげくに『スモーキング・ハイ』の続編を作り始める緊張感の乏しさがとても楽しい。たいそう手間のかかった自主製作映画のように見えなくもないが、ある種の傑作なのではないかという気もしないでもない。
Tetsuya Sato