Act of Valor
2012年 アメリカ 110分
監督:スコット・ウォー
麻薬カルテルの大物クリストと国際テロリストとの関係を調査するためにコスタリカに潜入していたCIAの工作員がクリストに捕らえられるのでシールズのチームがカルテルの拠点に侵入してCIAの工作員を救出して携帯電話を持ち帰り、その携帯電話を調べたところテロリストが全米で自爆テロをしかけようとしていることがわかるのでシールズの隊員が今度はアフリカへ飛んでアメリカへの侵入ルートを見張り、さらに南太平洋へ飛んでクリストを捕らえて尋問し、メキシコへも飛んでテロリストの拠点を急襲し、襲撃の手を逃れたテロリストがメキシコ、アメリカ国境に接近しているということで続いてメキシコ、アメリカ国境へ飛んでカルテルの拠点に突入する。
なにかでどこかに出払ってでもいるのかシールズ以外に特殊部隊がないように見えるが、シールズ全面協力でメインキャストも本物のシールズの隊員が演じている、ということで物理的な描写は非常にリアルにできていて、それを映し出すカメラは切れ味がいい。ダイアログはもっぱら状況を説明するだけで、なにやらドラマ的な会話もいくらかは織り込まれてはいるもののドラマにするための言い訳のようなものでほとんど機能していない。
シールズのボート各種(グラスファイバー製でミニガンを搭載する)、潜水艦に搭載できる潜水艇などの珍しい装備が登場するほか、洋上でのHALO降下なども見ることができる。アクションシーンは総じて迫力があり、余計なことに時間をかけない分テンポが速いのは取り柄であろう。劇中に登場したシールズの隊員のプロフィールが本物だとすれば平均年齢はかなり高いということになり(35歳くらいか)、これにはちょっと驚いた。
Tetsuya Sato