Airport
1970年 アメリカ 136分
監督・脚本:ジョージ・シートン
吹雪に襲われたリンカーン国際空港では発着の遅延が重なるところへ着陸した旅客機が車輪を雪だまりに沈ませて主滑走路をふさぎ、そのリンカーン国際空港からパリへ向けて飛び立ったトランスグローバル航空の707には怪しいアタッシェケースを抱えた怪しい男が乗り込んでいて、異変に気づいた怪しい男の妻からの通報で危険を知ったトランスグローバル航空は大西洋上を飛行中の707を呼び戻すが、変わらずに吹雪に見舞われているリンカーン国際空港を目指す途中で707の機内で爆発が起こって機体後部に大きな穴が開くので、707を操縦するベテラン機長は予備滑走路への着陸を拒絶して主滑走路への着陸を要求し、それならば主滑走路を占領しているあの飛行機をどかさなければ、ということでTWAのスーパー整備士が自宅から現場に呼び出され、それでもなかなか飛行機を動かすことができないし、707は刻一刻と近づいてくるし、ということで空港長は飛行機を撤去するためにブルドーザーを呼び集める。
アーサー・ヘイリーの同名の小説のほぼ忠実な映画化で、空港長がバート・ランカスター、トランスワールド航空の地上職員がジーン・セバーグ、707の機長がディーン・マーティン、客室乗務員がジャクリーン・ビセット、TWAの整備士がジョージ・ケネディ、怪しい乗客がヴァン・ヘフリン、とってもすてきな常習無賃搭乗おばあさんがヘレン・ヘイズ。人間関係や男女関係を手際よく交錯させながらサスペンスを盛り上げていくジョージ・シートンの演出が実に心地よく、効果的に挿入されるアルフレッド・ニューマン(遺作)の音楽が映画をさらに盛り上げている。これは名作。
Tetsuya Sato