Superbad
2007年 アメリカ 114分
監督:グレッグ・モットーラ
高校卒業を二週間後に控えた非モテ系の三人組がいて、そのうちの一人がクラスでいちばんクールな女の子と家庭科の調理実習で一緒になった縁でなんとなくパーティに呼ばれることになり、残りの二人も芋づる式にそこへ加わり、宴会用の飲み物を手に入れるために一人が偽造免許証を手に酒屋へ入っていくが、そこから妙なことになり、散々苦労してパーティ会場まで飲み物を運んでいくとなにやらせつないことになり、それでも収まるところに収まるものの、本当のところ当人がそれで大人になりたいのかは、いささか疑わしい、という童貞喪失系のコメディである。途中でこの三人、というか偽造免許証を握って酒屋へ出かけた一人に猛烈にからむ二人組の警官(セス・ローゲンとビル・ヘイダー)が滅茶苦茶ぶりがなかなかにすごいが、この二人組もかつて大人になるという「挫折」を味わい、そのせいでどこかに悲哀を背負っている。そのようなものであろう。それなりによくまとまっていると思う。
Tetsuya Sato