The Goonies
監督:リチャード・ドナー
オレゴン州の海沿いにある小さな町で再開発のようなことが進行していて、マイキーとブランドの兄弟もそのせいで町から離れることになっていたが、それを面白く思わないマイキーは家の屋根裏で見つけた古い地図を頼りに海賊「片目のウィリー」の財宝を見つけ出せば財宝を使って家を取り戻して町にとどまることができると考え、友達3人を引き連れて海岸へ進み、連れ戻しにきた兄ブランドも巻き込み、兄のガールフレンドたちも巻き込み、地下へ地下へと進んでいくと怪しい気配を嗅ぎ取った悪党フラテリ一家が背後から追いかけ、前には片目のウィリーが残した罠の数々が待ち構え、それでも果敢に進んでいくと地底の湖に浮かぶ海賊船にゆきあたる。
主人公は子供たちで最終的にはファミリームービーの定式に回収されるものの、フラテリ一家の家族関係が微妙にゴシックだったり、あからさまに死体が転がったり、もちろん骸骨もごろごろしているし、というあたりで多少の変化球が加えられてはいる。しかし考えてみると宝探しというのは本来このようなものであろう。リチャード・ドナーの演出はややリズムが悪くて、もっと楽しいものになるはずのものがいまひとつ乗りに乗れないまま放置されているようなところがあるが、序盤、フラナリ一家の長子ロバート・ダヴィが脱獄をするあたりはなかなかに快調だし、子供たちのキャラクターもそれぞれに秀逸で(デブでくいしんぼで騒々しくて手にするものはなんでも壊す上にやっていることはエリック・カートマンとほぼ同じ、というチャンクが特によろしいと思う)、テンションをかけずに眺める分にはちょうどいい仕上がり、ということになるのかもしれない。
Tetsuya Sato