2013年5月22日水曜日

バーナード・アンド・ドリス

バーナード・アンド・ドリス
Bernard and Doris
2006年 アメリカ/イギリス 103分
監督:ボブ・バラバン

どうやらアルコールで問題を起こしたことのあるバーナード・ラファティは大富豪で独身で年の割には少々ふしだらにも見えるドリス・デュークの執事となり、献身的に仕えて信頼を勝ち取り、アルコールでまた問題を起こして信頼を失うが、ドリス・デュークが卒中に襲われて病床に横たわると再び現われて献身的な看護を続け、ドリス・デュークの死後はめでたく遺言の執行人となる。
執事がレイフ・ファインズ、大富豪がスーザン・サランドン。コメディに分類されているが、精神的に不安定な要素を抱えた中高年男女が地雷原で手榴弾を投げ合いながらじゃれているような場面が最初から最後まで延々と続く事実上のホラーである。この半端ではなく怖い映画をボブ・バラバンは端正で古典的な演出で仕上げ、レイフ・ファインズ、スーザン・サランドンはきわめて水準の高い演技を披露し、特にスーザン・サランドンは印象に残る。

Tetsuya Sato