Pathfinder
2007年 アメリカ 108分
監督:マーカス・ニスペル
北米先住民がおおむね石器時代の文明程度とはいえ、おおむね文化的に暮らしているとバイキングが植民のために上陸して虐殺を始める。ところが北米先住民の側には十五年ほど前に保護されたバイキングの少年がいて、これが成長して立派な若者になり、自分の村が焼かれて育ての親や村人が虐殺されるのを目撃し、怒りに燃えて復讐に走り、次から次へとバイキングを血祭りに上げ、そうしていると部族の導師がたしなめて道を示し、若者は部族の娘と恋に落ち、血気にはやる部族の勇士たちは若者がバイキング用に作った罠にはまって早々と自滅し、若者は導師と導師の娘とともにバイキングの捕虜となり、バイキングは若者に無理強いをして村への道を案内させるが、春の訪れを知らなかったので雪崩に飲まれて全滅する。
監督は『デュカリオン』、『テキサス・チェーンソー』のマーカス・ニスペル。もともと凝った絵を作るひとではあるが、そこから先へはなかなか進めないような傾向があり、今回も彩度を落とした映像とハイスピードショットを多用して『300』を思い起こさせるような絵を作ってはいるものの、戦闘場面は『ランボー/怒りの脱出』の焼き直しを思わせるようなところがあり、いまひとつ脈絡が感じられない。とはいえ、バイキングの悪い意味でのバイキングぶりはなかなかに見ごたえがあり、それはそれで悪くない。
Tetsuya Sato