L'arme'e des ombres
1969年 フランス 140分
監督・脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル
1942年から1943年にかけて、ドイツ軍占領下のフランス。ジェルビエは逮捕されてフランス側が自主管理する収容所で送られるが、そこからゲシュタポによって移送される途中、脱出する(この場面はすごい)。それからマルセイユに移って裏切り者を始末し、ドイツ側の手配を受けてロンドンへ潜水艦で脱出し、仲間が逮捕されたことを知ると夜間降下でフランスに戻り、仲間を救出するために苦悩に満ちた時間を費やし、自分も逮捕されて覚悟を決め、銃殺隊の前から救出されて身を隠し、信頼していた仲間が裏切ったことを知って恐るべき決断を強いられる。
堂々としたラテン系の男や女が堂々と信念に殉じるのである。ジャン=ピエール・メルヴィルの、なんというのか、背中の皮を少しずつ剥いでいくようなじわじわとした雰囲気はやはり捨てがたいものであるが、よく見てみるとこのひとたちはただもうストイックに堂々としているだけで、レジスタンスらしいことは一つとしてやっていないような気がする。
Tetsuya Sato