2014年10月31日金曜日

ブリングリング

ブリングリング
The Bling Ring
2013年 アメリカ/イギリス/フランス/ドイツ/日本 90分
監督:ソフィア・コッポラ

前の学校を不登校で退学になったマークは新しい高校でレベッカと知り合い、軽い気持ちで盗みを働くレベッカと一緒にパリス・ヒルトンの家に侵入して一緒になって盗みを働き、そこにレベッカの友達のクロエ、ニッキー、サムが加わり、ネットでセレブの動向を調べては留守宅に押し入って窃盗を繰り返し、盗んだ物は自分で使うか隠匿し、売れる物は売り、罪の意識がないので窃盗を繰り返していることを自慢していると逮捕されて実刑を受ける。 
なんというのか、パーティに出かけていって自撮りをする、盗みに入って自撮りをする、というパターンに行動を固定されたこのLess Than Zero未満な若者たちがほとんど意味不明というのか、なにもしなくてももっとましなことができるだろう、という感じで、とりあえず見たままにそのようなものかと受け取ってはいるものの、やはりよくわからない。ソフィア・コッポラはおそらくいい素材を選択しているし、演出も意外なほどストイックで、対象に対して適当な距離感を保っている。余計な情動に踏み込まずに、適度に刈り取りながら早めのストロークで回しているので、見やすい映画になっているのではあるまいか。エマ・ワトソンのキャラクターがなかなかに異様で面白かった。 


Tetsuya Sato