1920 Bitwa Warszawska
2011年 ポーランド 115分
監督:イェジー・ホフマン
雪原を進む除雪機付きの装甲列車からトロツキー(似てない)が世界革命の開始を提言し、レーニン(似てない)がスターリン(似てない)を含む政治委員の前でトロツキーを支持していたころ、ピウスツキ(似てない)が率いるポーランド政府はウクライナのペトリューラ派と呼応してキエフ解放のために軍を送り、騎兵として志願したヤンは歌姫のオーラと結婚して部隊とともにキエフにおもむき、そこで戯れに赤軍の宣伝ビラを読み上げると敗北主義に加担したボリシェビキであると告発されて銃殺刑を宣告され、刑の執行を待っているところへ赤軍が進撃してきて部隊は壊滅、捕虜となったヤンはチェキストの理念はジェルジンスキーしか理解していないと説明するチェキストにくっついて赤軍の乱行を見学しながらウクライナを移動し、クバンのコサックに救われてポーランド軍に合流、そのあいだに赤軍はワルシャワに迫り、敗色濃厚となったポーランドは国家総動員を宣言して国民を前線に送り出し、オーラも看護兵になって入隊するとなぜか機関銃の操作で才能を示し、赤軍の無線を傍受した通信兵がトハチェスキーの指令を解読するとピウスツキは赤軍の間隙に騎兵を突入させることに決め、圧倒的な兵力で押し寄せる赤軍にポーランド軍が苦戦しているとヴィスワ川の奇跡が起きる。
非常に散漫で構成がまるで見えない上に中盤あたりまでキャバレーのレビューシーンが半分近くを占めていて(それはそれで見物ではあるものの)少しく不安を感じる映画だが、軍装や兵器などの再現的な部分はよく頑張っていて、ポーランド軍は言うまでもなく、赤軍の騎兵、輜重、タチャンカなどなかなか見れない風景が満載で、戦場の荒廃ぶりや戦闘シーンもそれなりに迫力があるし、ヴィスワ川におけるポーランド騎兵の突撃はなかなか感動的な場面に仕上がっている。
Tetsuya Sato