Il colosso di Rodi
1961年 スペイン/イタリア/フランス 113分
監督:セルジオ・レオーネ
アテネの将軍ダリオスが母の故郷ロード島を訪れると完成したばかりの青銅の巨像がアポロンに奉納されていて、その式典で見るからに挙動不審な若者が見るからに暗愚な王に襲いかかって命を落とし、仲間を失ったペリオクレスはじめとする島の反乱分子は王がフェニキアと盟約を交わそうとしているのを知ってアテネの来援を求め、その手がかりとしてダリオスとの接触を試みるものの失敗してダリオスに襲いかかるはめになり、どうにも不穏な様子にダリオスが帰国を決めるとロード島の王とその一党はダリオスの真意に疑いを抱いて出港をとめ、そこでダリオスが密航を試みるとペリオクレスともども逮捕されて反乱分子の烙印を押され、処刑されかけたところを戦って逃れてペリオクレスたちとともに隠れ家へいくと王の側近がフェニキアと密約を結んで謀反をたくらんでいることがあきらかになり、ペリオクレスたちは島を救うために巨像のからくりを動かして牢に捕らわれている仲間たちを救うことにするが、ダリオスは単独で動いて建築家の娘に接近して巨像に潜入し、そこで裏切りにあって捕えられかけたところをどうにか逃れ、隠れ家へ戻ると反乱分子は全滅していて逮捕されたペリオクレスたちは競技場で処刑されるところだったので、そこへ飛び込んでいって島の住民に陰謀の存在を明かし、陰謀の存在を疑う王に向かって突如として現われたフェニキア勢が弓をいかけ、ダリオスはペリオクレスたちを救い出すと牢の扉を開くために巨像へ急ぎ、解放された反乱分子はフェニキア勢と戦うために武器を取り、沖合にはフェニキアの大艦隊が出現し、ついに神々が怒りを放って嵐が起こり、地震が起こる。
セルジオ・レオーネの監督デビュー作、ということになるらしい。反乱をたくらむ動機がいまひとつはっきりとしない、時間をかけている割にはキャラクターが立ち上がらない、などの欠点があり、そういうところで話が右往左往するのでまとまりにも乏しい、ということになってくるが、予算はかなりかかっていて、けっこうな数のエキストラを使っているし、ロドス島の巨像は胸から上と脚の部分がフルスケールで作られているし、巨大な肩の上でちゃんばらもする。クライマックスの地震のシーンもそれなりの規模でそれなりの迫力に仕上がっている。
Tetsuya Sato