Go Tell the Spartans
1979年 アメリカ 114分
監督:テッド・ポスト
いわゆる軍事顧問団の派遣初期の状況を背景にしていていて、原題にある「スパルタ人に行きて伝えよ」という文句はインドシナ紛争時代にフランス軍が残した記念碑に由来している。そしてテルモピュライの史実そのまま、フランス軍が全滅したその場所でアメリカ軍事顧問団と南ベトナム軍もまた全滅する。
系統的には「ベトナムの傷跡」に属する内容だが、その「傷跡」は余計な手出しをした結果であるという政治的に前進した解釈が加えられていて、単なる傷の舐めあいに終わっていないところは評価に値する。脚本は目配りが利いていて偏見がない。初老の少佐(バート・ランカスター)が率いる米軍部隊のユーモラスな描写も楽しくて、けっこうな見応えである。
Tetsuya Sato