My Super Ex-Girlfriend
2006年 アメリカ 93分
監督:アイヴァン・ライトマン
建設会社に勤めるマット・サンダースはギャラリーに勤める女性ジェニー・ジョンソンとの交際を始めるが、このジェニー・ジョンソンには微妙に神経症的なところがあり、しかも性的には貪欲で、日常的に疑い深く、嫉妬深く、おまけにニューヨークの平和を守るスーパーヒーローで、スーパー聴力で事件の発生を知ると変身して空を飛んでいって悪いやつをやっつけたりする。事実を知ったマット・サンダースは自分が著名なスーパーヒーローと「やった」ことを喜ぶものの、間もなくジェニー・ジョンソンの性格に恐怖を覚え、また勤め先の女性ハンナ・ルイスにもともと友情以上のものを感じていたという都合のよい事実にも気がついて、ジェニー・ジョンソンとの関係を清算しようと試みるが、ジェニー・ジョンソンは「後悔するわよ」と宣言するとスーパーヒーローの力を悪用して嫌がらせの限りを尽くすので(車は衛星軌道に投げ上げ、窓からホオジロザメを放り込む)、マット・サンダースはいよいよ恐怖を覚えるが、そこへ超悪者のベッドラム教授が子分をしたがえて現われて、ジェニー・ジョンソンを無力化する計画を持ちかける。
空飛ぶスーパーヒーロー、Gガールがユマ・サーマン。アイヴァン・ライトマンのほとんど伝統的に気の抜けた演出をへらへらと笑いながら楽しむと、とても楽しい。脚本をもう少しひねりを利かせた上でブラッシュアップして、演出のテンションを高くすれば傑作になっていたような気もするのだが、いまのままでも別に悪いことはないと思う。
Tetsuya Sato