2014年8月10日日曜日

トランスフォーマー/ロストエイジ

トランスフォーマー/ロストエイジ
Transformers: Age of Extinction
2014年  アメリカ/中国 154分
監督:マイケル・ベイ、

シカゴの騒動から五年後、テキサスの貧乏発明家イェーガーがたまたま手に入れたトラックの正体がオプティマスであったことに気づいて驚いていると、そこへオートボット狩りを専門にする謎の多い軍事組織「墓場の風」(CIAの下請け?)が現われて戦いになり、オプティマスはイェーガーとその娘、娘のボーイフレンドを連れて砂漠に逃れてそこで生き残ったオートボットと合流し、「墓場の風」の背後にエイリアンテクノロジーの存在があるのに気づいたイェーガーは謎の多い組織KSI(CIAの系列企業?)に潜入し、あれやこれやがあってまた戦いになり、オプティマスは宇宙船で飛来したロックダウンに捕えられ、あれやこれやがあってここでも戦いになり、またシカゴの町が壊され、KSIは北京に逃れ、KSIの行動の背後にディセプティコンの意思があるのに気づいたオプティマスも仲間とともに香港へ飛び、オプティマスを追ってロックダウンも香港に現われ、あれやこれやをする間もなく戦いになって香港の町が壊され、今回は製作に中国資本が入っているからなのか、人民解放軍も勇ましく出動するけれど、なにかをしていたようには見えなかった。
イェーガーがマーク・ウォールバーグ、KSIの科学者がスタンリー・トゥッチ。毎度のことながら盛りだくさんの内容で、映像も細部にいたるまで丹念に作り込まれていて、これも毎度のことながら主眼は絵を見せることにあるようなので、動いている絵を見ている限りではそれなりに楽しいものの、好みからするとカットの短さがどうにも気忙しいし、カットがつながっていないところは迫力で押し通す方針でいるようだし、とにかくいつも何かがどこかで壊れているし、そんなことが二時間半も続くので、そのうちに破壊の単調さに飽きてくる。
絵以外に関して言うとダイアログも適当ならキャラクターの造形も適当で、マーク・ウォルバーグは似合わない父親役をして娘に説教をし続け、悪役は意味不明なまでに悪役で、ジョン・タトゥーロのポジションを引き継いでいちおうコメディリリーフのような役回りのスタンリー・トゥッチもこなれが悪い。たぶんトランスフォーマーのキャラクターも適当な感じで処理されている。よく考えてみるといつもどおりという気もするわけだけど、これがつらくなってきたのはもしかしたらこちらの歳のせいなのか。 
Tetsuya Sato