Oz the Great and Powerful
2013年 アメリカ 130分
監督:サム・ライミ
巡回サーカスで奇術師をしているオスカー・ディグスまたの名をオズは女性に対してまったく抑制がないという生来の体質にたたられて嫉妬に怒り狂う男に襲われ、気球に乗り込んで危機から逃れたところで竜巻に巻き込まれて命を失いかけ、必死に祈って気がつくとオズの国に着いていて、そこに現われた魔女セオドラから自分が予言された魔術師であり、オズの王国の王位を継ぐ地位にあると聞かされてすぐに興奮してセオドラを口説き、エメラルドシティにたどり着くとセオドラの姉のエヴァノラを口説き、エヴァノラから王位を得るためには悪い魔女グリンダを倒さなければならないと言われてその気になって暗い森を訪れると悪い魔女グリンダが見た目に好ましいのを見てにやけ始め、実はグリンダのほうが良い魔女で、悪い魔女はエヴァノラのほうであったことが判明すると奇術のトリックを使ってグリンダを助け、エメラルドシティを解放する。
ジェームズ・フランコのペテン師ぶりがいい。冒頭、モノクロ・スタンダードのフレームのていねいな使い方が好ましいし、話がオズに移ってからのテクニカラーのような映像は予告編では『アリス・イン・ワンダーランド』の焼き直しのように見えたが、まったく異なる種類の厚みを備えていた。
Tetsuya Sato