RocknRolla
2008年 イギリス 114分
監督・脚本:ガイ・リッチー
ワンツーは町の顔役レニー・コールにはめられて不動産を奪われた上に借金を背負うが、つきあいのある会計士ステラから強盗の話を持ちかけられて七百万ユーロを奪い取ることに成功し、それでレニー・コールに借金を返すものの、もともとその金はロシア人の富豪でステラに目がくらんでいるユーリからレニー・コールに引き渡されるはずのもので、ユーリが再び用意した七百万ユーロもまたステラとワンツーの一味に奪われるとユーリとレニー・コールのあいだに緊張が走り、ユーリはレニー・コールに貸してあった幸運を呼ぶ絵をただちに返却するように求め、ところがその絵はとうの昔にレニー・コールの家からレニー・コールの義理の息子によって盗み出され、一方ワンツーはユーリの子分が送り出した二人組のロシア人の襲撃を受け、いかがわしい人々が次から次へと現れて情報をもたらし、あれやこれやが重なって最後に町の暗黒面があきらかになる。なんと言ってもマーク・ストロングがすばらしいが、ジェラルド・バトラーもいい感じでアホウをさらしている。語り口は『スナッチ』に戻り、コミカルなタッチが頼もしい。勝手な話かもしれないが、ガイ・リッチーはやはりコメディのほうがいいのである。
Tetsuya Sato