Avgust. Vosmogo
2012年 ロシア 132分
監督:ジャニック・フェイジエフ
2008年8月、モスクワで母親と幼い息子と暮らすクセーニアは元夫の実家があるオセチアに息子のチョーマを送り出して、自分はボーイフレンドとソチへ出かけようとするが、母親からオセチアが緊張状態にあることを知らされ、息子が危険な状態にあることをまったく気にかけないボーイフレンドを見捨てると息子を回収するためにオセチアへ飛び立ち、バスに乗って南オセチアのツヒンヴァリを目指して進んでいくとすでにグルジア軍の攻撃が始まり、なんとかツヒンヴァリにたどり着くとそこもロケット弾の猛攻にさらされていて、どうにか難民キャンプに到達してから伝手を頼りに先へ進んで反撃に出るロシア軍の車列に乗り込み、市街戦に巻き込まれて脳震盪を起こして意識を失い、目覚めるとロシア軍偵察小隊を口説いて息子がいる村を目指し、偵察小隊がグルジア軍の抵抗に出会って足止めされると今度はひとりで進んでいく。
監督のジャニック・フェイジエフはコルチャークを主人公にした『提督の戦艦』で製作を担当していたひとらしい。今回はメドベージェフ万歳をしている。あと、お母さん万歳というような感じの映画でもある。ヒロイン役のスヴェトラーナ・イワノーワはたいへんかわいらしい。T-72の変形シーンは予告編では異色な迫力を放っていたが、本編中ではそれほどの効果は発揮していない。序盤から微妙に流れが悪くて不器用な作りが目立つものの、市街戦を中心とした戦闘シーンは非常な迫力があり、中盤の主役になる偵察部隊の活躍ぶりが実にかっこよく描かれている。
Tetsuya Sato