2013年7月29日月曜日

252 生存者あり

252 生存者あり
2008年 日本 128分
監督:水田伸生

小笠原方面で発生した地震の直後、海底から大量のメタン・ハイドレードが排出されて海水温が上昇し、それが強力な台風を発生させ、東京は雹、高潮に襲われ、高潮のせいで湾岸部から新橋付近までが壊滅し、地下鉄新橋駅の地下に取り残された生存者は余震と出水の恐怖にさらされ、接近する台風のせいで救助も思うように進まないなか、台風の目をついて地表を爆破し、突入路を作って消防庁のレスキュー隊員が突入する。
突入から救出までの時間が18分と設定されている割には救出する側もされる側も妙にのんきなのが奇妙だし、超大型の台風と言っている割には台風の被害に関する描写がまったくないのも奇妙だし、被害現場は山ほどもあろうに消防庁のレスキュー隊員がほとんど一か所に集まっているように見えてならないのも奇妙と言えば奇妙だし、日本テレビが作った映画でフジテレビの本社ビルの崩壊風景がことさらに強調されるのは奇妙というよりもどうかという気もするのだが、内容に破綻はなく、例によって登場人物の説明的な掘り下げや情動に関する説明的な台詞がうるさいが、それなりのテンションも持続している。劇場映画の格はないが、TV映画としては水準であろう。伊藤英明(またかよ、という感じだが)の娘を演じた子役の大森絢音ちゃんの熱演ぶりは見ごたえがあった。 


Tetsuya Sato