2013年3月12日火曜日

カプリコン・1

カプリコン・1
Capricorn One
1978年 アメリカ/イギリス 129分
監督:ピーター・ハイアムズ

NASAの有人火星探査船カプリコン1で生命維持装置に問題が見つかり、宇宙飛行士3名は打ち上げの直前になってカプリコン1のカプセルから連れ出され、カプリコン1はそのまま打ち上げられて火星を目指し、NASAは地上に用意した宇宙船のセットや火星のセットで宇宙飛行士に演技をさせ、さらには特撮も駆使して有人火星飛行が順調に進行しているかのように見せかけるが、本物のカプリコン1が地球へ帰還する際にシールドがはがれて燃え尽きるので、事実を知った宇宙飛行士3名はそのままおとなしくしていると抹殺される可能性があると勘付いてセットを脱出、一方、放送記者はNASAに勤務する友人がいきなり失踪し、自分の車に細工をされたことから陰謀の気配を感じ取り、次第に真相に近づいていく。
放送記者がエリオット・グールド、脱出する宇宙飛行士の一人がジェームズ・ブローリン、NASAの科学者がハル・ホルブルック、クライマックスで二機のヒューズ・カイユースと空中戦をするグラマン・アグキャットのパイロットがテリー・サヴァラス。ピーター・ハイアムズの演出は序盤からきびきびとした感じで、これが最後まで持続する。ただピーター・ハイアムズの映画なのでプロットに微妙な詰めの甘さのようなものが見えるが、ある種の航空映画として見ると空中戦のシーンのヘリコプターと複葉機のダイナミックな飛びっぷりは文句なしに見ごたえがあるし、端役のリアジェットまでが実に美しく飛んでみせる。 





Tetsuya Sato