Chuzhaya voyna
2014年 ロシア 89分
監督:アレクサンドル・チェルニャエフ
1970年、アメリカ軍兵士に偽装したソ連軍特殊部隊の兵士たちが北ベトナム軍の支援を受けてアメリカ軍基地に潜入、というか、ベトコンの攻撃による混乱に乗じてもぐり込み、察するところ暗号表とおぼしきもの、UH-1のロケットのサンプルを採取して引き上げるが、途中パヴェルという名の兵士が俺は抜けると言って単独行動を始め、そこへアメリカ軍基地で見かけたロシア系アメリカ人兵士でヘリコプターのパイロットという男が加わり、さらに案内のベトナム人一人が加わって南側へ戻り、ロシア軍及びKGB関係者はパヴェルは裏切ったのか、それともあの作戦を遂行しているのか、などといったことを話し合い、別のどこやらでも元KGBの大佐と謎の人物が、パヴェルは裏切ったのか、それともあの作戦を遂行しているのか、などといったことを話し合い、関係者が各所で寝ぼけたような会話をしているあいだにパヴェルの一行はベトナム人女性メイを加えて町へ入り、やたらと手間をかけて爆弾を作って、爆弾を作るだけではまだ手間が足りないと思ったのか、爆弾を作るかたわらでパヴェルとメイが交合し、そこへ演歌のような歌が延々とかかり、翌日、手間をかけた爆弾を作って南ベトナム軍の大佐を殺害、パヴェルとその一行はアメリカ軍兵士を殺害してジープを奪い、さらに検問所の南ベトナム兵も皆殺しにして先へ進もうとすると一個小隊規模の新手が出現、そこへくだんのロシア系アメリカ人兵士がUH-1で現われてパヴェルを救出、しかしヘリコプターはファントムに撃墜され、一行は船を買って川でカンボジアに入り、そこで謎の人物の正体が明らかになり、というか、明らかになったということになり、ロシア側関係者がまた寝ぼけた会話をしていると、パヴェルが真実はわからないと言って煙草を吸う。
つまりベトナム戦争期間中に6000人のロシア兵が投入されていて、しかしその業績はいまだに秘密のままになっている、ということで、その業績を描いてみました、と言いたいらしいのだが、北ベトナムの工作員と一緒に南へ潜入したロシア兵が南ベトナムの大佐を暗殺する、という一点を除くと、言ってることもやってることもほぼ意味不明。ロシア製のベトナム戦争映画という一種の珍品ではあるが(しかもちゃんとベトナムで撮影してるっぽい)、これは下手とかなんとか言うより、つまり頭が悪いのだと思う。
Tetsuya Sato