The Agony and the Ecstasy
1965年 アメリカ/イタリア 138分
監督:キャロル・リード
ユリウス二世の霊廟の製作をしていたミケランジェロはユリウス二世からシスティナ礼拝堂の天井画の製作を命じられ、自分は画家ではなくて彫刻家だと反発するものの強要されて仕事にかかり、仕事にかかってすぐにユリウス二世から与えられたプランを放棄して失踪、山上に立って霊感を得るとボローニャかどこかを攻略中でかなり忙しいユリウス二世の前に現われて自分で新たに考えたプランを説明し、ユリウス二世の了解を得てローマに戻って仕事にかかり、ところがいっこうに完成する気配がないのでフランス対策に追われるユリウス二世はミケランジェロの解雇を決め、ミケランジェロは戦闘で負傷したユリウス二世の前に現われて仕事を続ける許可を求め、ローマにもどったミケランジェロは『アダムの創造』を完成させるが、ユリウス二世はどうにか神聖同盟の締結に持ち込んだところで臨終の床に倒れ、するとミケランジェロがその床に現われて仕事を離れる許可を求めるので怒りを感じたユリウス二世は臨終の床から起き上がってミケランジェロに仕事を続けるように命令し、完成した天井画の下でミサをおこなう。
脚本がこなれていてダイアログがうまい。キャロル・リードはていねいな演出で強情な芸術家と怒りっぽいパトロンの関係をうまく描いている。レックス・ハリスンはユリウス二世のたくみに演じ、チャールトン・ヘストンのミケランジェロには風格があった。ハリー・アンドリュースのブラマンテはおもに悪役、アドルフォ・チェリがジョバンニ・デ・メディチ、トーマス・ミリアンがラファエロで、これはなんだかそれらしかった。
Tetsuya Sato