2014年4月20日日曜日

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー
Captain America: The Winter Soldier
2014年 アメリカ 136分
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソン

シールドの船がテロリストにハイジャックされるので、スティーブ・ロジャース、ナターシャ・ロマノフおよびシールドのストライクチームが出動してテロリストを制圧、ところがナターシャ・ロマノフがここで別行動を取ったせいでスティーブ・ロジャースはシールド長官ニック・フューリーの指揮に疑問を抱き、一方、そのシールドでは『アベンジャーズ』の一件を受けて全人類を対象にテロ予防措置の計画を進めていて、この計画に疑問を抱いたニック・フューリーは理事のアレクサンダー・ピアースに安全性の確認を進言し、そうするとニック・フューリーは何者かの襲撃を受けて死ぬことになり、死ぬ前にスティーブ・ロジャースに謎のUSBメモリーを託すので今度はシールドが全力をあげてスティーブ・ロジャースの追跡にかかるのでスティーブ・ロジャースはナターシャ・ロマノフと協力してシールドに隠された謎を探る。 
万事において大がかりなシールドの本部がポトマック河畔に登場し、そこに超科学のとんでも組織ハイドラがからむのでアクションもたいへん大がかりなものになっているが、基底にあるのはやや古めかしい政治サスペンスで、だからロバート・レッドフォードというキャスティングが非常に生きている(しかもその口で「ハイル・ハイドラ」と言ってくれる)。プロットのバランスが取れ、演出の目配りもいい。ほどよく希釈されてはいるものの明確な政治的背景を出すことでキャプテン・アメリカという生真面目なキャラクターもうまく消化されていると思う。カーチェイス、肉弾戦、銃撃戦は迫力があり、ヘリキャリア三機が川面を割って出撃するシーンもなかなかに楽しい。 
Tetsuya Sato