夕陽のガンマン
Per Qualche Dollaro In Piu
1965年 イタリア・スペイン・西ドイツ 132分
監督:セルジオ・レオーネ
盗賊の頭目インディオは子分どもの手引きで刑務所を脱走、エルパソにある銀行の金庫を狙い、一方、二人の賞金稼ぎがそれぞれにインディオの動きを追ってエルパソに到着、それぞれにインディオ一味の一網打尽を狙い、相手が全部で十四人もいるという理由から協力する。
若い賞金稼ぎモンコーがクリント・イーストウッド、中年の賞金稼ぎがリー・ヴァン・クリーフ、それなりに頭は切れるが妙なところで心に傷を負っている盗賊の頭目インディオがジャン・マリア・ヴォロンテ。話はいたってシンプルだが、二人の賞金稼ぎが相棒の裏をかこうとたくらみ、盗賊は盗賊で結果として賞金稼ぎの裏をかき、クリント・イーストウッドのガンマンはときどき本当のことを言う、という具合に展開はすこぶるスリリングで、セルジオ・レオーネの演出は娯楽に徹してテンションが高く、そのテンションをモリコーネの音楽がさらに盛り上げる。クリント・イーストウッドがちょっと引いて、リー・ヴァン・クリーフに渋いところを譲っているのがまた憎くて、ラストシーンなどは実にいい感じに仕上がっている。
Tetsuya Sato