Star Trek
2009年 アメリカ 126分
監督:J.J.エイブラムス
ジェームズ・T・カークが連邦艦隊の士官候補生となり、うやむやのうちに、という感じでエンタープライズの艦長となるまで。TVシリーズの雰囲気をよく残し、ついでに士官候補生時代のエピソードにコバヤシマルの一件がきちんと入っているのがうれしかった。二時間ほどの映画でジェームズ・T・カークの生い立ちを素描し、エンタープライズの艦長にした上で、なおかつ主要キャラクターを全部集めなくてはならない、という荒業に挑戦し、立派に成功しているところは偉いと思う。で、その主要キャラクターを演じた新しいキャストもよく考慮されていて、ほとんど違和感を感じない。ただ、連邦艦隊壊滅とかバルカン崩壊とか、ちょっとやり過ぎではないかという気がした。それとスポックがザカリー・クイントなので、そのうちにサイラーの本性を現わすのではないか、と無用の心配をしていたが、二代目スポックとしてこの配役は成功していると思う。
Tetsuya Sato