Dawn of the Planet of the Apes
2014年 アメリカ 131分
監督:マット・リーヴス
『猿の惑星:創世記』の結末から10年が経過して人類は新種のウィルスによってあらかたが死滅、シーザーが率いる類人猿のグループはサンフランシスコの郊外で狩猟採集生活を営んでいたが、そこへサンフランシスコを拠点にする人類の生存者グループが現われて不幸な事件が起こるのでシーザーは人間が自分のテリトリーに入ることを禁止するが、人類側の主要人物マルコムは禁止を破ってシーザーに近づき、電力を確保するために水力発電所の機能を回復させることが目的であって害意はまったくないと説明してシーザーを説得、マルコムのグループはシーザーの許可を得てダムに近づき、一方シーザーの配下にあって実験動物出身のコバはそれなりの理由によって人類に対する憎悪を燃やし、猿を警戒する人類が武器を集めていることに気がつくとシーザーを排除して人類に対して戦争をしかけ、マルコムに救われたシーザーは状況を終了させるためにコバと対決する。
おそらくは製作上のコンセプトがしっかりしているのであろう。一作目と同様、対立関係を古典的な手法で消化しながら、よくこなれた脚本で話をよどみなく進め、見せ場を作り、だれ場は作らない。全体に猿のほうが賢いように見える、というのはお約束なのかもしれないが、猿側がさほど言葉に頼らずにてきぱきと意思疎通をするのに対して、人類同士の意思疎通が要領を得ない。そのせいでゲイリー・オールドマンもなにを考えているのかよくわからない。
Tetsuya Sato